2008/06/28

Arthur Magazine Needs Your Donation !! Vol.2

昨日、寄付のお願いがあった『Arthur』から、続報が届きました。

昨日、私たちは援助を嘆願しましたが、一体『Arthur』に何が起こっているのか、具体的に教えて欲しいという声もありました。最初の段階で、きちんと理由を話さなかったことをお許しください。では、ここで、その理由をお知らせします。

1年前、私は『Arthur』を昔の同僚から買い取るために、自分のクレジット・カードを限度額いっぱいまで使いきり、さらに友達や家族から借金をしました。それ以来、その返済と『Arthur』の再発行のために、自分の個人的なカードとビジネス用のカードを目一杯使ってきました。私たちは、最小限の資金で、最大限、働いてきたんです。まったくのボランティアの人、良くても相場以下の賃金で構わないと言ってくれた人もいましたが、多くの人は、そうした余裕もないのに、『Arthur』のためにとにかく働いてくれたんです。

いまなお、私たちには負債があります。再始動するにはお金がかかるのです。そして、私のクレジット・カードは限度額一杯です。

こうなってしまった理由には、広告収入が見込みより低かったことを第一に、制作費と流通費の高騰(印刷と紙の質向上、高くなった燃料代、高くなった印刷費など)があり、そして、雑誌以外のリリースの不調(リヴィング・シアターのDVDなんて、発売以来、制作費の25%も回収できず、1個もレビューされませんでした)、返済額の急上昇(月に2,000ドル)、そして何よりも、財政的な後援者がひとりとしていないことが挙げられます。こうして、ついに我々は、無一文になってしまいました。

もし、7月1日までに少なくとも20,000ドル集めることができなければ、『Arthur』は終わりです。しかし、もし、幸運にも私たちがこの事態を乗り越えられれば、私たちにはやっていける見込みが立っています。

昨日のお昼の、私たちの最初のお願いから、私たちには12,000ドルもの寄付がありました。今後も自分たちのウェブサイトで、進捗状況をお知らせしていきます。『Arthur』に関わる私たちすべて、いままでに受けたお気持ちに大変感謝しており、多くのメールやお手紙での励ましの言葉に、とても感激しています。本当にありがとう。

ジェイ・バブコック

最初は、ぼくも、何の理由もなく寄付をお願いするニューズレターに、ちょっと抵抗を感じた部分があったことも確かですし、上の文面を見て、それは経営者の自業自得だ、甘いんじゃないか、もしくは、自分たちの負債の返済を読者からの寄付に頼るのはどうなのか、など、いろいろと議論はあると思います。それでも、現段階で寄付が16,000ドル(!)を越えていることを考えると、きっと『Arthur』はこの苦境を乗り越えるでしょう。そのとき、彼らが、今回の顛末をどのような形で提示して昇華するのか。そこで、ぼくは判断したいと思います。で、20ドル寄付しました。でも、ホント、雑誌を作るのは、お金がかかるんだってこと。もっと知ってもらいたいなぁ。でもやるんだけどね。ともあれ、『Arthur』の存続を、心から願っています。寄付はこちらから。

2008/06/27

Arthur Magazine Needs Your Donation !!

ぼくが大好きなアメリカのフリー・マガジン『Arthur』が存続の危機に立たされています。昨年も、発行人であるラリス・クレスリンズ(元『Sound Collector』誌編集/発行者)と編集人であるジェイ・バブコックとの方向性の違いか諍いか何か、そのようなものから、一時期、発行を中断していましたが、ジェイ・バブコック体制になって好調に見えていたのにまた……。とにかく、いわゆるフリー・フォーク~ドゥームが、ここまで大きな流れとなった背後に『Authur』誌の献身的な功績があることは間違いないですし、と同時に、ただの音楽情報だけでなく、政治~文化まで気になるトピックを(時に音楽以上に)大きく取り上げ、初期の『Rolling Stone』誌を彷彿とさせる(と言われる)戦闘性から言っても、この雑誌がなくなるのは本当に悲しいのです。

ともあれ、ジェイ・バブコックからのニューズレターには、7月1日までに20,000ドル用意できないと『Arthur』が終わってしまうこと。寄付を募っていることしか書かれておらず、その具体的な理由を知りたいところでもありますが、と同時に、それだけ緊急を要している、ということでもあるのでしょう。『Arthur』がやってきたことに賛同される方は是非、PayPalで「editor@arthurmag.com」(スパム対策として@を全角の@にしていますので、打ち替えてください)宛てに寄付を。

ジェイ・バブコックは、その昔、『Mean』という、これまたぼくが大好きだった雑誌の編集者でもあり、彼がつくる雑誌は、いつも、ぼくにとって大きな刺激になってきました。これ以上、好きな雑誌がなくなっていくのを見たくないのです。

2008/06/18

Ask Bonny !

前回お伝えしたように『スウィート・ドリームス』第2号発行まであと少し。予定通り、7月14日には店頭に並べられると思いますので、どうぞお楽しみに! と、ここでドラッグ・シティのニューズレターに載っていた、ウィル・オールダム(ボニー・プリンス・ビリー)へのお悩み相談がなかなか面白かったので少しご紹介。タイトルはズバリ「Ask Bonny(ボニーに訊け)」。エキセントリックに見えて、じつはすごーく誠実な彼の人柄がしのばれる好企画。ふむ、「物事はハードだからこそ良い」か……。

どうして、生きてると大変なことが多いんでしょう? /パトリック

親愛なるパトリックへ
そういうもんだよ。昔、アニキがオレのことを恥に思った時期もあったんだぜ。そのときのオレはがっくりとうなだれて、暗~い仲間に囲まれてたんだ。あざけるように罵られたもんさ。「お前は一体なにやってんだ? いつもいつも物事を悲観するもんじゃないぞ」ってね。ヤツの言ったことは、確かにその通りだよなあって思ったよ。オレの思い違いじゃなければ、ビル・マーレイが『ミートボール』のなかで、群集を導いて「そんなの関係ねえ」って繰り返してたけど、そんなんじゃあ、ヤケクソになっちまうだけだ。それに、物事って、ハードだからこそ良いことだってあるんだゼ。締まったあそこや括約筋にはハードなペニスがいいし、柔らかい道より硬い道の方がタイヤの摩擦も減る。安易な道なんて、ただ人間を怠けさせるだけ。視野が狭くなって、大した仕事にならないことの方が多いんだ。大体は、ね。


親愛なるボニーへ
寂しいときはどうしていますか? /パトリック

親愛なるパトリックへ
いま、オレには寂しくできるような時間がほとんどないんだ。こんなことって、いままでそんなになかったんだけどね。いま、オレは38歳だから、自分の境遇を楽しめるようになるのに36~37年もかかったことになる。それから、静かな環境になじむまでにもね。その前は、ひとりぼっちになるのが怖くてね。そんなときには、読書したり酒を飲んだり、映画を見ることで、人づきあいの代わりにしてたんだ。もしくは、ものを書いたり、走ったりしてね。客観的に見て、ホントに最低最悪なことをしたこともあったよ。でも、もうそんな時間はないんだよね。とにかく、寂しさを拒否したり忘れてしまうのも簡単だけど、日々の生活に奮闘するのが、寂しさを紛らわす最良の方法なんじゃないかな? 草むしり、掃除、手紙の返事……。こういうことって即効の解決方法にはならないだろうけど、毎日の仕事が終わったときには気持ちいいものだし、床に入ればすぐに良い夢が見られるんだよ。


わたしは32年間ニューヨークに住んできたんですが、もうこれ以上、この金儲けの街に我慢できなくなってしまいました。オレゴン州ポートランドとか、コロラド州のユニコーン・フォレストとか、もしくはメイン・ストリートが1本だけの小さな町やロッキー山脈の人里はなれた山小屋に住むことを考えたほうがよいのでしょうか? /ジュリー

親愛なるジュリーへ
良い質問だね! ポートランドは、すごく素敵なところだよ。でも、ポートランドのことを考えると、ピノキオとその友達が話の最初の方で連れていかれる場所を思い出しちゃうんだ。そこは、自分たちが望むものが全部あるような夢の場所で、最終的に、彼らの姿かたちは愚かなロバに一変しちゃうんだよね。これって多分、オレの負け惜しみかな。でも、自分のアイデンティティを新たに作るよりも、すでにある自分のアイデンティティを維持しようと動いているように見える点でも、ポートランドはニューヨークの正反対だって言えるだろうね。そうできる時間と資源に恵まれているからね。ニューヨークって、オレには、選択の自由に似た何かをだんだん絞り取ってしまう街のように映るんだ。とはいってもポートランドだって大きな町だし、お互い幸せにやってくためには妥協しながら暮らさないといけない。もし、自分のなかのもっとドロドロした部分を探りたいんなら、山小屋こそ格好の場所だろうね。黙示録への気構えをするにもピッタリの空間だしさ。


毎日毎日、日々の仕事を淡々と(もちろん楽しみながら)こなしていくウィル・オールダムの姿勢からは、学ぶこと多いです。年もぼくと同じだし……。再来日が楽しみだなあ(来年こそ!)。ではまた!

2008/06/11

Sweet Dreams #2 !!

さーて、お待たせしました! 『スウィート・ドリームス』第2号ですが、7月14日発売ということになりました。本当は梅雨明け前になんとか出したかったのですが、トラブルありハプニングあり出来心あり……、で遅くなってしまいました。楽しみにしていらっしゃった方、そして、寄稿者の方々、どうも申し訳ございません。と、いうわけで気になる中身は……?

●町の芸術家、ニキ・マックルーア(特集)●ニール・モーガン(ジョアンナ・ニューサム・バンド)によるバラク・オバマ応援記●ライアン・ジェフリー(スモール・セイルズ)インタビュー●ザ・ティーチャーズ(冨岡映里)インタビュー&誌上ワークショップでテルテル坊主づくり●荒田光一×吉本栄の往復書簡(スフィアン・スティーヴンスへのインタビューつき)●カイル・フィールド(リトル・ウィングス)のストレンジ・ドローイング●おなじみキャシー・ジンの連載第2回目は『The Believer』誌名物チャート特集●タイの象オーケストラとムラッタ・レコーズ●マックラウド・ズィクミューズ(ル・トン・ミテ)さんの期限付き国家プロジェクト、とは?●ついにはじまる! 植野隆司(テニスコーツ)の連載書き下ろし小説第1回目●レギュラー寄稿者セス・ハイは、写真をやめた写真家ジャネット・カーソンのインタビュー●水上徹の傍役音楽紳士録、今回は番外編で神保町トニイレコードの社長、トニイさんこと西島経雄さんに体当たり取材敢行!●そ・し・て、2UPやデモンストレーションズの俵谷哲典、渾身の異次元コミック3本立て(もしかして本人の自筆着色あり?)●もちろん表紙はニキ・マックルーア●第1号同様、ニキ・マックルーアとカイル・フィールド(リトル・ウィングス)のポストカードつき!

自分で書くのもなんですが、創刊号より16ページ増量(計144ページ!)。内容も、さらに、めっちゃくちゃ面白いモノになったと思います。どうぞお楽しみに! 創刊号をお読みになった方もなられなかった方も、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。つくりたい本って、こんな本だったんです!

また、スウィート・ドリームスのウェブサイト「HOW TO ORDER」にある通りの方法で、ご予約も受け付けております。定価は第1号と同じく税込み980円、限定1,000部です。ご予約していただいた方には、通常の発売日よりも幾日か早くお手元にお届けできると思いますので、ご興味のある方、他の商品と一緒にご購入を考えておられる方、ぜひお気軽にご注文ください。お待ちしてまーす!