
いろんな人がいろんな場所でやってきたスリーヴ・フェイス(アーティストの顔なんかがアップで使われてるアナログ盤のLPジャケットを顔にハメてみたりすることね)。でも、こうやって1冊にまとめられたり、ここで閲覧できたりすると、すごく愉快です。やっぱテッド・ニュージェントすごいわ、とか。で、下の画像はそのハウ・トゥ。毎度毎度の吉本栄さんからのメールから、でしたー。
ええと、お察しの通り、もはや恐慌でもあるこの不景気は、資金難という形でインディペンデントなビジネスにも強い影響を与えています。そして彼らは、アーサーにいつも広告を掲載してくれたビジネスでもあります。その結果、アーサーの次号の広告収入は前号の40%減となりました。アーサーの歳入の75~80%が広告の売り上げから成っていることを考えると、これは深刻な問題です。にしても、サブプライム危機からのアメリカ発金融恐慌は、相当な打撃を彼の地のインディペンデント・ビジネスにももたらしているようで、つい先日も、ニュージャージーの素晴らしいラジオ局であるWFMUから、寄付を募るダイレクトメールが届きました。「我々が無事に2009年を迎えられるように、数ルーブル恵んでいただけないでしょうか?」。そんな一文を見つけることができる、その手紙からも、まだユーモアを忘れていないことに救われますが、局を運営していく上での苦労がしのばれます。募金額によって、WFMU特製手袋かTシャツ(もしくはその両方)がもらえるらしいので、興味のある方はぜひこちらで寄付を。
一方、印刷会社への支払いを後援してくれた天使、ずっと寛大な条件で援護してくれていた天使も、経済の魔物に大きな打撃を受けてしまいました。11月1日に、その天使のクレジットが停止されてしまったのです。35,000ドルもの金額が、活かされることなく銀行に眠ってしまいました。これは、過去12ヶ月に渡って我々を助けてきた資金でしたが、それも今、消えてなくなったのです。
もうひとつの困難は、ヤフーが大きな混乱にあるために、その自分たちの力をもっと分かりやすい文化支援活動に集めることを決めたことです。そのため、12月31日以降、彼らは我々を手放すことを決定しました。1ヶ月1,000ドルほどの資金提供ではありましたが、これは、アーサーの執筆陣にとってはなかなかの恵みでした。それに、ヤフー宇宙にいる人をシンパにし得たというのも悪くないなと思っていたのです。でも、もうそれも終わりました。
しかし、すべてが落ち込み、沈み込んでいるわけではありません。我々はどうにかして、アーサーの次号を発行するのですから。何故なら……。先月、我々は定期購読料金を半額に切り下げました。ここから、多少は現金が入ってきます。また、送料(100部で20ドル、200部で35ドル)を支払って配布してくれる北米のアーサー・チームが成長し続けていること。また、OMのアル・シスネロスが編纂したチャリティCDがリリース間近で、3月には出せそうなこと。そして、2009年初夏に向けて、カリフォルニアでのフェスティバル開催の準備をはじめたことも。さらに、我々は、アーサー・ワールド・サーヴィス──アーサー・インターネットTV──を、自分たちのウェブサイト上であらためて立ち上げました。ベータ・バージョンではありますが、好評です。
しかし、もっと重要なことは……、さらに前進していることです。アーサーは、広告と定期購読料金以外から資金を得る必要がありましたが、幸いにも、アーサーがフリーペーパーでアートにも近しいことから、2週間前にフラクチャード・アトラスが資金提供に応じてくれたのです。後ほど、あらためてお知らせしますが、資金面でのスポンサーシップというもの自体、我々に与えられた最強のツールとして、充分に議論されるべきではないでしょうか。我々の多くがその資格があるのに、よく分かっていないのです。
アーサーの行く末をご心配なく。厳しい時代ですが、それでも、皆で踏ん張り、自分たちがやるべきことをやり、美しく、生き生きと、ウォールマート化したアメリカという、巨大で気が滅入る肉団子に対するインディペンデントかつ自律的な平衡力たることで、我々がやり遂げられることはあるのです。
好きで仕事をやるというのは難しいものです。でも、このような時代──誰もが自分のお金を恐る恐る使い、クレジットも厳しく、仕事も消えていき、銀行も不安定な、こんなとき──こそ、互いに有益な方法で活動し、可能な限り多くのお金を、自分たちの仲間内で循環させ続けることは、とても重要です。もし我々が、物々交換や第二の貨幣とでもいうようなものを通して、逆説的にお金から離れることができれば、さらに良いでしょう。
ジェイ・バブコック(アーサー・マガジン)